卵子の質を上げるサプリと栄養素をご存じですか?
卵子の質をあげるための栄養素はバランスの良い食事から摂ることが理想です。
しかし、食事だけでは難しいのが現実なので、サプリなどをうまく活用して卵子の質を上げるための栄養を補いましょう。

ひとくちにサプリと言ってもたくさんの種類があります。
卵子の質を上げるためには、どんな栄養素が配合されているサプリが良いのでしょうか?
ここでは卵子の質を上げるためのサプリの選び方や配合されている栄養素の働きについて解説していきます。
まず知っておきたい!卵子の質ってなに?
妊活や不妊治療をしていると「卵子の質」という言葉を耳にするようになると思います。
「質の良い卵子」を簡単に言うなら「受精、妊娠しやすい卵子」ということです。
しかし、受精や妊娠できないから質が悪いと決まったわけではありません。
「卵巣内の卵胞で成熟」「受精」「胚(受精卵)が正常に成長し続ける」ことを総じて卵子の質とされています。
2025年現在の技術では、卵子の質を正確に計測することはできていません。
卵子の質を上げるために摂ってほしいサプリ
卵子の質を上げるためのサプリ選びのポイントは、卵子の質をあげるために必要な栄養素がしっかりとバランスよく配合されていることです。
しかし、いくら良いサプリを選んでもすぐに効果がでる訳ではありません。
何事においても「続ける」ということが大切なので、信頼できる製品か、続けやすいか、という点も一緒に考えることがおすすめです。

卵子の質を上げる栄養素とは?
卵子の質をあげるために摂取するサプリに配合されていると嬉しい栄養素の代表的なものをご紹介します。
サプリを選ぶ際にはこれらの栄養素が配合されている物を選ぶと良いでしょう。
ビタミンD

魚介類や卵に多く含まれるビタミンD。
ビタミンDは卵子の質や着床率、妊娠率、出生率、流産率にも関係すると関係すると考えられています。※1
男性でも精液の状態が良くない場合にはビタミンDが不足していることもあるそうです。
ビタミンDは食事やサプリだけでなく、太陽の光を浴びることでも生成されます。
しかし、あなたの生活を振り返ってみてどうでしょうか?
普段の生活で太陽の光を十分に浴びてますか?
現代人の生活では外で過ごす時間も少なくなっています。特に女性は日焼けも気になるので、太陽の光からビタミンDを生成できていない人が増えてきているそうです。
ビタミンE
別名「妊娠ビタミン」とも呼ばれるビタミンE。
ビタミンEはナッツ類やほうれん草、かぼちゃなどに多く含まれています。
強い抗酸化作用があるので、卵子の老化防止、卵子の質を上げる、男性の生殖機能にも効果が期待できるとされています。
また、ビタミンEは血行促進やホルモンバランスを調整する働きがあり、子宮内膜の質を改善することで卵子の質にも関係するとされています。
ビタミンB1

ビタミンB1は豚肉や大豆、玄米などに多く含まれています。
卵子の基となる卵母細胞はビタミンB1が不足すると老化するという研究もあります。※2
また、ビタミンB1は糖質を分解してエネルギーに変換する重要な役割を担うので、妊活中だけでなく、妊娠中や授乳中にもよいとされています。
サプリなどでも総じて「ビタミンB群」とされ注目されにくい栄養素ですが、意識をしてビタミンB1を摂ることで卵子の質を上げて、卵母細胞の老化防止にも効果が期待できるとされています。
ビタミンC

美容や美白で有名なビタミンCですが、実は卵子の質にも良い影響があるとされています。
加齢とともに卵子の質は低下すると言われていますが、そこで効果が期待できるのがビタミンCをはじめとする抗酸化ビタミン(ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE)です。
卵子の質を上げて、受精卵の成長、妊娠率、AMH値との関係も期待されています。
他にもビタミンCはビタミンEと一緒に摂ることで、ビタミンEの吸収率を上げてくれます。
この働きによってビタミンEも有効活用されやすくなるので、サプリを選ぶ際にはビタミンCとビタミンEが一緒に配合されているものを選ぶのがおすすめです。
ビタミンA

ビタミンAは卵子の質を上げるのに必要な栄養素とされていますが、注意が必要です。
妊娠中にビタミンAを過剰摂取すると、胎児の奇形リスクがあがってしまうという驚きの研究結果があります。
妊活中や妊娠中にビタミンAを摂る場合は、容量に注意が必要です。
そこでおすすめなのが「β-カロテン」です。
β-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、不要な分は体外に排出されるという特性がある、とても優秀な栄養素です。
妊活中、妊娠中に飲むサプリではビタミンAではなく、β-カロテンを使用しているものを選ぶようにしましょう。
亜鉛

男性妊活の栄養素として有名な亜鉛ですが、実は卵子の質を上げるためにも役立つ栄養素です。
亜鉛は細胞分裂をサポートをする働きがあり、新しい細胞を作るのに欠かせない栄養素です。
また、卵子の質にも密接に関係する、卵胞刺激ホルモンなどにも役立つ栄養素とされています。
亜鉛が不足するとホルモンバランスを崩してしまい、卵子を老化させてしまう要因になると言われていますが、残念ながら体内では亜鉛を作ることができません。
卵子の質を上げるためにも、亜鉛は食事やサプリから意識して摂取することが必要です。
亜鉛を多く含む食材には牡蠣、ホタテ、牛肉、レバー、ナッツ類があります。
成人女性の亜鉛の推奨摂取量は1日に9㎎とされていますが、吸収率を良くするためにビタミンCやクエン酸と一緒に摂取することをおすすめします。
鉄

鉄は卵子の質を上げ、その先の着床にも良い影響を与えてくれます。
赤血球を作ったり、体内で酵素を運んだりしてくれる鉄は子宮内膜を作るのに役立ちます。
鉄が不足するとせっかく受精した卵子が着床しにくくなってしまうこともあると言われています。
女性は特に生理の度に血液と一緒に鉄が失われてしまうので、20代から40代の女性には貧血や隠れ貧血の人が多いとされ、全体の約65%に達すると言われています。
鉄を多く含む食材にはレバー、豆類、魚介類、海藻類があります。
妊活中だけでなく、女性が不足しやすい栄養素の1つが鉄なので、鉄を配合したサプリや鉄を多く含む食材を意識して摂るようにしましょう。
タンパク質

タンパク質は卵子の質をあげるためにとても重要な栄養素です。
そもそも、卵子はタンパク質からできているので、良質なタンパク質を摂取することはとても大切です。
卵子の成長、質への影響はもちろんのこと、受精や着床のサポートもしてくれます。
また着床のための土台となる子宮内膜もタンパク質で構成されているので、卵子の質だけでなく妊活中には必須の栄養素と言えるでしょう。
卵子の質にとって、とても大切なタンパク質ですが、現代の日本人の食生活ではタンパク質の摂取量が減少しており、戦後の1950年代と同水準という状況になっています。
タンパク質が多く含まれる食材には肉、卵、乳、大豆があります。
日々の食事に意識して取り入れていくことが大切ですが、必要な量を全て食事から摂取するのが難しい時もあるのでサプリなどをうまく活用したいところです。しかし、他の栄養素と違いタンパク質はサプリには配合されていないことが多く、サプリでは摂りにくい栄養素の1つです。
そんな時は妊活専用に作られていて、タンパク質や他の栄養素がバランス良く配合されている妊活プロテインなどをうまく活用することがおすすめです。
まとめ
卵子の質をあげるためには様々な栄養素が必要となります。
日々の食生活を見直して、バランスのよい食事で栄養補給をすることが理想です。
しかし、妊活中の女性は仕事をしながら献立を考えて、食事を作るだけでもとても大変なのが現実です。そのうえ、卵子の質をあげるための栄養バランスを考慮した献立まで意識するとなると、あまり現実的ではありません。
そんな時は、卵子の質をあげるために必要な栄養素を配合したサプリを上手に活用するのがおすすめですが、「どの栄養素が不足しているか分からない」「何を選んだらいいんだろう?」「タンパク質が入ってるサプリがない」と言った方には、栄養素がオールインワンになっているタイプの妊活プロテインがおすすめです。
妊活プロテインには妊活に必要な栄養素がバランスよく配合されていて、タンパク質も摂取できるのが特徴です。
妊活中のサプリ選びで迷ったら、とりあえず妊活プロテインでバランスよく栄養を摂るというのも1つの方法です。
卵子の質をあげることであなたの妊活が少しでも早く成功するように、日々の栄養補給から見直していきましょう。

※ 1 Justin Chu Reprod Health.2019; 16: 105.(イギリスでの調査)
※ 2 ビタミン栄養と卵子の質に関する研究(滋賀県立大学 辻 愛 博士)
※ 3 厚生労働省「国民健康・栄養調査」