妊活にたんぱく質が必要な理由と摂取するポイント

たんぱく質は妊活・妊娠中にとても重要な栄養素です。
たんぱく質は体づくりの基礎となる栄養素で、内臓、血管、髪の毛、皮膚、筋肉など、体のあらゆる組織の基となる栄養素です。妊活においても卵子や精子の形成に欠かせない栄養素です。

ここではたんぱく質について４つのポイントについて詳しくご紹介します。

なぜ妊活中や妊娠中はたんぱく質が必要なの？

たんぱく質は人間の体の基礎となる栄養素なので、妊活中や妊娠中だけではなく普段から不可欠な栄養素です。体のあらゆる部分はたんぱく質でできていますが、実はそれだけではなく目に見えない女性ホルモンや酵素の原料もたんぱく質なのです。

私たちはたんぱく質なしでは、生命を維持することができません。
ましてや、新しい命を授かる準備段階にたんぱく質が不足していては、良い結果に繋がりにくくなってしまいます。

また、無事に赤ちゃんを授かったとしても、妊娠初期にたんぱく質の摂取量が極端に低かった母親から生まれた子どもは、３歳時点でのコミュニケーション能力などの発達に遅れが見られる傾向にあるという国立山梨大学の研究発表もあります。

たんぱく質は体の基礎づくりになるだけでなく、良質な卵子や精子の形成に欠かせない栄養素です。卵子の発育を促す働きがあり、女性ホルモンや酵素の材料にもなります。また、受精卵（胚）や胎児の体になるための基となります。

妊活中に重要な女性ホルモンの分泌もたんぱく質が原料となっています。

たんぱく質を十分に摂取することで、基礎代謝、基礎体温をあげる効果が期待できます。基礎代謝や基礎体温が向上することで、規則正しい月経周期になり、排卵期に入るための低温期と高温期も分かりやすくなります。

卵子の数というのは女性が産まれた時から数が決められています。どんなに頑張っても数を増やすことはできないのです。だからこそ、数に限りのある卵子を「質の良い卵子」にして妊娠率をあげていくことが大切なのです。

厚生労働省が推奨する妊活中（妊娠前）のたんぱく質は体重１㎏あたり約１gです。妊娠中になるとさらに推奨摂取量が増え、妊娠初期は妊活中と同じ量ですが、赤ちゃんが少しずつ大きくなってくる妊娠中期では+10gとなり、妊娠後期では+25gが推奨されています。※１

赤ちゃんが胎内で大きくなるにつれ、たんぱく質が多く必要になることからも分かる通り、たんぱく質は卵子や精子のためだけでなく、赤ちゃん（人間）には不可欠な栄養素なんですね。

たんぱく質は妊活中にも妊娠中にも必要な栄養素と言えますが、私たちは普段の生活で十分なたんぱく質を摂取できているのでしょうか？

（グラフ１）

実は現代の日本人の１日あたりのたんぱく質の摂取量は、戦後間もない1950年代と同水準となっているのです。※２

たんぱく質の種類には動物性たんぱく質と植物性たんぱく質があります。

植物性たんぱく質では大豆（ソイ）プロテイン、動物性たんぱく質では牛乳由来のホエイプロテインやカゼインプロテインが代表的なものとして挙げられます。

植物性たんぱく質のピープロテイン（えんどう豆）も徐々に注目されはじめています。

たんぱく質を多く含む食べ物をジャンル別にご紹介します。

肉類では生ハム、鶏ささみ、牛もも肉、豚ロースなどがあります。

魚介類ではイワシ丸干し、いくら、焼きたらこ、するめなどがあります。

乳製品ではパルメザンチーズ、脱脂粉乳、ヨーグルト、植物性生クリームなどがあります。

大豆もたんぱく質が豊富で、大豆製品ではきな粉、油揚げ、納豆などがあります。

いかがでしたか？

たんぱく質を多く含む食品はたくさんありますが、１日に必要な量は意外に摂取できていないことがあります。
普段の食事から積極的にたんぱく質を多く含む食品を選ぶと、妊活中も妊娠中も良い影響があるでしょう。

食事からたんぱく質を摂取することが理想ですが、どうしても難しい時はプロテインなどをうまく活用して、妊活中や妊娠中に必要なたんぱく質の摂取を意識していきましょう。

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